求電子置換反応の例と反応機構
求電子置換反応の例
求電子置換反応の反応例を下記に示します。
芳香族と求電子剤(E+)を反応させると、芳香族の水素(H)と求電子剤(E)が交換される置換反応が起こります。これを求電子置換反応と呼びます。
一般に芳香族はマイナスの電荷を帯びていて、求電子剤はプラスの電荷を帯びています。
この反応は、芳香族のマイナスの電荷が強いほど、また求電子剤のプラスの電荷が強いほど、反応は起こりやすくなります。
反応機構について
上記のベンゼンと臭素の求電子置換反応の反応機構を下記に示します。
1.まず臭素が鉄触媒と反応し、Br+が生成します。
2.ベンゼンがBr+を攻撃し、アレニウムイオン(3)を生成します。
3.1でFeBr4-から得られるBr-がアレニウムイオンの水素を攻撃します。
4.ブロモベンゼンと臭化水素が得られます。
(1で得られた(FeBr3)は再び触媒として働きます。)
ここでFeBr3はルイス酸として働いて、電荷のない臭素からBr+を生み出しています。
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